亜麻仁油は亜麻と呼ばれる植物の種子からとった油のことです。
亜麻は麻と混同されがちですが、本当は違う植物です。
麻より高級で柔らかい繊維がとれ、亜麻から作られた布製品のことを
「リネン」「リンネル」といい、亜麻の英語名をフラックスといいます。
亜麻仁油、アマニ油、リンシードオイル、フラックスオイル、これらはすべて同じ油の名称です。
亜麻は、茎は繊維用(リネン)として、種子は油糧用(亜麻仁油)として使用します。
油にはリノレン酸が多く含まれているので乾性油と呼ばれ、いままで食用よりも
油絵具のバインダーや木製品の仕上げ、塗装などの工業用に使用されていたそうです。
しかし最近ではオメガ3系脂肪酸、αリノレン酸や植物栄養素(フィトケミカル、ファイトケミカル)の
リグナンが豊富なところに注目が集まり、食用油として脚光を浴びています。
◆亜麻仁油ってどこがいいの?
現代人の食生活には、オメガ3脂肪酸が不足しています。
現代人の平均的な食生活では油脂は十分以上に摂取しているはずなのに、
油脂に含まれる脂肪酸が「不足?」と不思議ですよね。
しかし、油脂の成分である脂肪酸には様々な種類があり、その中でも「オメガ6系」と呼ばれる
脂肪酸は過剰摂取の傾向にあり、「オメガ3系」と呼ばれる脂肪酸は摂取不足となっているのです。
亜麻仁油は、オメガ3系の代表「α-リノレン酸」という脂肪酸を、64%も含んでいるのです。
菜種油や大豆油は、α-リノレン酸を比較的多く含むといわれますが、それでも6~12%程度、
あとはオメガ3系以外の油脂でできています。
亜麻仁油は、オメガ3系脂肪酸を豊富に含む、貴重な油なのです。
◆オメガ3系脂肪酸ってどんなもの?
ヒトが生きていく上で、体内で作ることができず、食べ物などで摂取しなければならない脂肪酸を「必須脂肪酸」といいます。
オメガ3であるα-リノレン酸も必須脂肪酸の一つです。
ヒトの体内のコレステロールを下げ、動脈硬化を予防するとして、注目を浴びています。