ウドズ・オイルの低温圧搾法の他には、「高温圧搾法」というのがあります。
オイルの採油効率を高めるため、高温で加熱してオイルを絞り取る方法です。
菜種の場合、170度に加熱して圧搾することで、60~70%のオイルを搾りとることができます。 (低温圧搾では高温圧搾の半分以下、20~30%のオイルしか搾りとれません)
この搾りかすに残った油までも、残すことなく素早く抽出するために考えられたのが、現代の「溶剤を使った油搾り法」です。高温でいったん圧搾した搾りかすに、さらに溶剤を加え、残ったオイルを溶剤に溶かして抽出します。 (溶剤で抽出すると、採油効率は99%になります)さらに高温にして、溶剤だけを蒸発させ、残ったオイルを遠心分離器にかけて、風味や泡立ちに影響する成分を取り除きます。
活性白土等を使って漂白し、オイルの色をきれいにし、冷却します。最後にもう一度、脱臭などのために250度以上の蒸気の中を通し、残ったオイルが完成品となります。工程の途中で何度も高温にさらされるうえ、溶剤を使用することもあり、フレッシュな種子の栄養素や風味は、どうしても壊れてしまいます。また、容器も光を通す透明なものだったり、冷蔵せず常温で販売されたりしますが、それでも長期間劣化しないように加工された油脂は、販売者にとっては都合がよいものですが、健康にとって良いものかどうか疑問が残ります。
カテゴリー: オイルの製法